要約(3行)
- Cloudflare が 10/1(米国時間)、「決定モデル」と呼ぶ種類の AI を2つ公開した。文章を作らず、「急ぎか」「どの部署か」のような問いに、選択肢ごとの確からしさ(確率)だけを返す。大きい方が Clef(270億パラメータ)、速い方が Clef-flash。
- 自社のサービス Workers AI で今日から使える。Clef の料金は入力100万トークンあたり 0.24 ドル。モデルそのものも Hugging Face で Apache 2.0(商用でも使いやすい許諾)で公開している。
- あわせて、Clef を自社の仕事向けに調整する強化学習のサービスも始める。最初は Cloudflare の技術者が付き添う形で、自分で操作できる版は後から。
今後の使い方の流れ
- 向く仕事を選ぶ。 問い合わせの振り分け、緊急度の判定、ウェブサイトの分類のように、「答えの選択肢が決まっている」仕事。自由な文章を作る仕事には向かない。
- 問いを決めて渡す。 状況の文と、問い(はい/いいえ、選択、点数)を渡すと、選択肢ごとの確率が返る。確率が低いときは人に回す、といった使い方を組める。
- 試す場所を選ぶ。 Workers AI で API として呼ぶか、Hugging Face から取って自分の環境で動かす。画像も渡せる。
- 自社の判断に合わせるかを決める。 調整のサービスは、今は Cloudflare の担当者が付き添う形。自分で操作できる版は「あとで」とだけ書かれている。
この発表で何が変わりそうか(分析)
- 「判断する係」を、文章を作る AI から切り離す考え方が広がっている。 Cloudflare は、先に出た他社の決定モデル(Typesafe AI の Jev)を受けて作ったと書いている。文章生成の AI は何を返すかが毎回揺れるが、決定モデルは決まった形で返す。仕事の流れに組み込みやすい【推測】。
- 速さと値段が選ぶ理由になる。 Cloudflare の例では、サイトの分類が Clef で 2.2 秒、同社の速い汎用モデルで 4.7 秒かかり、Clef のほうが分類の数も多かった(Cloudflare 自身の測定)。毎回呼ぶ「判断」の部分は小さなモデルで置き換えられるかもしれない【推測】。
- ベンチマークの首位は、作った会社が選んだ物差しの上のもの。 Clef は Jev Decision Index で首位と Cloudflare は書くが、項目によっては他のモデルが上回っている(Cloudflare 自身の表)。
- データの扱いは、使い方で分かれる。 Cloudflare は、通常の利用では依頼と答えを読まず・保存せず・学習に使わないと書いている。ただし調整のサービスを使う場合は別。
- 中の人の言葉:この発表について Cloudflare の人の発言で短く引ける文は、今回載せていない(ブログは会社名義の文章)。
出典
- Cloudflare 公式ブログ「Introducing Clef: our open-source decision models, and new RL fine-tuning platform」(2026-10-01)blog.cloudflare.com ↗
- Cloudflare 開発者向けページ「clef」(Workers AI のモデル一覧)developers.cloudflare.com ↗
- Hugging Face「cloudflare/clef」huggingface.co ↗
確認メモ(2026-10-02 に確認):ブログの本文を最後まで読み、料金・文脈の長さ(64K)・モデルの大きさは開発者向けページで、許諾(Apache 2.0)は Hugging Face のモデルの説明で確かめた。ベンチマークの表と速さの比較は Cloudflare 自身の測定で、第三者の再現は確かめていない。ブログの速さの表は列の見出しとモデルの数が合わない所があり、数字の比較は本文に使わなかった。Clef-flash の料金・出力側の料金は開発者向けページで確かめられなかったので載せていない。Typesafe AI の Jev の発表自体は開いていない。



