一言で
AI は Artificial Intelligence(人工知能)の略です。ただし、国の指針も「確立された定義は無い」としている言葉で、指す範囲は書き手によって変わります。
このページで分かること
- AI という言葉に、決まった1つの定義が無いこと
- 日本の国の指針・海外の機関・AI の教材が、それぞれどう説明しているか
- ニュースで「AI」と書かれているとき、何を指していることが多いか
先に知っておく言葉
- 機械学習:データからコンピューターに決まりを身につけさせる方法(→ 別ページ「機械学習とは」)
- モデル:機械学習で作られる、入力から予測などを出す仕組みそのもの
- 生成AI:文章や画像などを作り出す AI(→ 別ページ「生成AIとは」)
「確立された定義は無い」
総務省と経済産業省が出している「AI事業者ガイドライン」(第1.2版、2026年3月31日)は、AI について、いまの時点で確立された定義は無く、人工知能の範囲を厳密に決めるのは難しい、としています。そのうえで、このガイドラインの中では、AI を「AI システム」そのものや、機械学習をするソフトウェア・プログラムを含む、広い考え方として扱う、と決めています。
同じガイドラインは、言葉の成り立ちと移り変わりも書いています。
- 「AI」という言葉が最初に使われたのは、1956年のダートマス会議だとされる
- 専門家の知識をたくさん入れて推論する「エキスパートシステム」を AI とみなす考えもある
- 2000年代以降は、ディープラーニングなどによる画像認識・翻訳などの言葉の処理・音声認識が広がり、特定の分野で予測・提案・決定をするシステムを AI と呼ぶようになった
- 2021年以降は「基盤モデル」が広がり、1つの分野に限らず使える AI が作られるようになった。その結果、文章や画像を作る「生成AI」が広く使われるようになった
- 最近は、AI エージェント(→ 別ページ「エージェントとツールの使用」)や、現実の世界で物を動かすフィジカル AI を、実際に社会で使ってみる動きも出てきている
出典ごとの説明の違い
同じ「AI」でも、何を中心に説明するかが出典ごとに違います。どれが正しいというより、何のために定義しているかが違います。
- AI事業者ガイドライン(日本の国の指針):上のとおり「確立された定義は無い」としたうえで、ガイドラインの中での扱いを決めている
- OECD(国際機関):AI ガイドラインが参考として載せている「AI システム」の定義。目的に向けて、受け取った入力から、予測・コンテンツ・推奨・意思決定などの出力を作り出す機械のシステムで、導入後にどれだけ自分で動くか・適応するかはシステムによって違う、としている。OECD の加盟国はこの定義の改訂版を認めており、その解説は2023年11月29日に出ている
- Google の機械学習の用語集(教材):AI を、込み入った仕事をこなせる、人ではないプログラムやモデル、と説明している。例として、文章を翻訳するプログラムや、医療の画像から病気を見つけるプログラムを挙げる。正式には機械学習は AI の一分野だが、近年は「AI」と「機械学習」を同じ意味で使う組織も出てきた、とも書いている
ニュースでの出方
AIログのニュースで「AI」と書かれているとき、指しているのは多くの場合、文章を読み書きする大規模言語モデル(→ 別ページ)や、それを使った製品です。たとえば次の記事に出てくる「AI」は、どれもこの種類です。
一方で、国の指針や規制のニュースでは、上のように広い範囲を「AI」と呼んでいることがあります。同じ言葉でも、記事によって指す範囲が違うことがあります。
関連する言葉
- 機械学習・ディープラーニング・生成AI・大規模言語モデル(→ この欄の別ページ)
出典
- 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」本編 2026年3月31日、第1部「AIとは」 soumu.go.jp ↗
- Google for Developers「Machine Learning Glossary」の artificial intelligence の項 developers.google.com ↗
- OECD.AI「Updates to the OECD's definition of an AI system explained」 oecd.ai ↗
確認メモ:2026年10月1日に、上の出典を開いて確かめました。AI事業者ガイドラインは第1.2版(2026年3月31日)の本編の PDF の第1部を読みました。前の版で AI の定義に参考として添えられていた、国際標準(JIS X 22989:2023)による学問の分野としての AI の定義は、第1.2版では外れているため、このページからも外しました。OECD の定義は、AI事業者ガイドラインに参考として載っている日本語の形にもとづき、改訂は OECD の解説(2023年11月29日付)で確かめました。解説は改訂を「最近」としていて、改訂の日付そのものは書いていません。国の文書は公共データ利用規約にもとづき、内容を言い換えて使っています(出典:総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」を加工して作成)。「ニュースでの出方」は、AIログの記事を読んでこのサイトがまとめたものです。